金の合金について

アクセサリーをチェックすると《k18》という刻印を、よく目にしますが《18金》と読みます。

《k》はカラットのことで宝石(主にダイヤ)で言う《ct》カラットとは別の物です。

 

金における《カラット》は純度を表す単位です。

金以外の物質が含まれていない純金は《k24》として表記されます。

つまり k18とは24分の18(4分の3)が金・・・ということです。

 

《k18》他アクセサリーとして使われるのは《k14》《k10》《k9》等がありますが、数字が小さくなるほどに金の割合は少なくなります。

 

その割合は重さで計算します。

《k10、k9》は、金は半分以下ですが、残りの金属によっても違ってきますが金は比重が大きいので思いのほか少ししか入っていないということになってしまいます。

 

つまり比重の小さい金属をたくさん使えば、体積が増えるということです。

 

《k24》ではなく純度を下げた合金を使うのか?と不思議になります。

固いように見える純金ですが、金属の中では柔らかく《傷が付きやすい》《曲がりやすい》ため日常の生活の中で形が崩れてしまいます。

 

そこで別の金属を混ぜることで固くします。

混ぜる金属は《割ガネ》とがねいい、《純銀》と《純銅》を使うことが多いようです。

k18は《4分の1》割がねを混ぜて作りますが、《割ガネ》部分の材料や比率により出来上がった《k18》の色調や特徴が変わり

イエローゴールドやピンクゴールド、ホワイトゴールド 等といった金製品ができます。

 k18ホワイトゴールドは割ガネの重さの4分の1を銀やパラジウム、またはニッケルとしたものでプラチナと同じロジウム処理がしてある場合が多いです

 

一般的に銅が多くなると赤みが、銀が多くなると青みがでます。

 

パラ割k18について

《パラ》とは、《パラジウム》の事で割ガネの一部分にパラジウムを使った《k18》です。

パラジウムはプラチナと同じ白金族の貴金属でプラチナやホワイトゴールドのアクセサリー硬さを出すための《割ガネ》として用いられます。

性質はプラチナと似ていてどのような環境下でも変色しにくいという、そしてプラチナとは違って硬く傷がつきにくいという特徴があります。

 

パラジウムの融点は1555℃、金は1064℃、銀は960℃、銅1085℃

パラジウムの融点が他と比べて極端に高いので普通に加熱したのでは均一な合金になりません。

そこで、まず銀を融点以上に加熱しパラジウムとの合金を作ります。

 

当工房では長年の試行錯誤の結果、《パラジウムとシルバーとの合金》と《純銅》とを《7:3》とした割ガネを使っています。

銅を混ぜることで赤みが出るのですが、硬度を付けるため必要最低限の銅を混ぜています。

そうしてできた《パラ割k18》は、青みかかったすっきりとした色調でルビーやエメラルドなど濃い色の宝石と合わせても違和感なく上品です。

 

価格的にはパラジウムは、近年高騰していてプラチナの倍近く金に次ぐ高価な貴金属となっています。

当工房の《パラ割k18》は《イエローゴールド》や《ピンクゴールド》と比べ銅の割合が少ないので高価な《k18》といえるでしょう。

 

またパラジウムは、アレルギー反応が出る金属とされています。

ニッケルやコバルト、鉛などはアレルギー反応を起こす代表的な金属でそれらは、《割ガネ》に使っていません。

最近、パラジウムにアレルギー反応を起こす人が出てきましたが義歯などに使われているパラジウムに軽い反応を起こすことがあるという程度でアクセサリーの世界ではあまり神経質になる必要はないと思います。