最近では、漆を扱うことはほぼ無くなりましたが
30歳から50歳前半までシルバーアクセサリーと並行して漆も扱っていました。
今回仕事場を整理していたら、いろいろ出てきたので懐かしい気持ちです。
漆は本漆を使っていますが、時間が経過しているのでかぶれなどの心配もなく使っていただけます。
木地は《朝熊黄楊》を使っています。
《朝熊黄楊》は伊勢根付に使われる素材で三重県伊勢市の朝熊山でのみ産出され
黄楊の中でも最も固く また現在ではめったに取れないので
《木の宝石》と言われるほど高価で希少な材です。
◆フクロウの額は2種類あります。
全体を研ぎ出し蒔絵で作ったモノと
フクロウ部分は研ぎ出し蒔絵だけど
全体でみると平蒔絵になっているモノ。
普通蒔絵には1号とか2号の細かい金粉を使うのだけど
8号と10号の大きな粉を使っています。
研ぐのに最新の注意と心の余裕が必要だけど
掃き込んでぼかしを付ける事ができます。
そして上毛打ちで輪郭をはっきりさせています。
唐子たちは平蒔絵の鳥と花の中で踊っていて
兎は研ぎ出し蒔絵の梅鉢をバックに座ってます。
サクラの幹はアワビの厚貝を漆で閉じ込めています。
欅の板を買った。
重くて表面も荒れているし樹皮もついている。
普通だと座卓にするところだけど
テーブルにした。
持ち運びできるように組み立て式です。
何回か、展示会で使ったけど
もう組み立てるパワーがなくなって
部屋の隅に鎮座しています。
使わなくなったちゃぶ台が納屋に放置されていた。
そういえば、子供の頃使ったいた記憶が・・
痛んで表面もボロボロになっていたから
分解して表面を削り拭き漆をして組みなおした。
とってもいい感じ。
絵漆帯留と同時進行で作ったブローチ兼ペンダントトップ
silverの枠は、絵のイメージに合わせて彫金で作ったもので、
隠しバチカンが付いているのでひもやネックレスを通してペンダントとしても使っていただけます。
silverの枠を付けた帯留
帯締めを通すパーツは手づくりで大きめに作っているので太めの帯締めも使えます。
何回も漆を塗り固め、銀梨地粉、最後に木地呂漆で仕上げているので独特の艶があり堅牢です。
漆は自然の樹脂。
合成樹脂は、ポリエステル樹脂、エポキシ、紫外線で固まる樹脂、など。
FRPは、ガラス繊維で強化した造形です。
表面は、カシュウ仕上げです。
今も使っていて表面があれると塗り直します。
胸の型を作るのに1年以上かかっています。
鋳金工房
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小野洋子
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